おつかれさまです。こーき7です。
今回は、
「Pokemon LEGENDS アルセウス」を
約50時間プレイしたクリアレビューです。
昔のシンオウ地方が舞台という事もあって
発売前から大きな話題となっていた本作。
みなさんはどんな感想を持ちながらプレイしてますでしょうか?
ぼくはもう、初日から楽しすぎてこの50時間があっという間でした。
今までのポケモンシリーズとは全く異なるゲームデザインでありながら
それでも、「ポケモンだからこそ」の魅力がしっかり詰まってるのはさすがです。
アクションゲーム好きなゲーマーをポケモンファンにして、
少し誇張し過ぎかもですが、本作はそれくらいに言ってもいい名作だと
個人的には思っています。
とはいえ、バトルや育成のシステムなど
気になった点がなかったわけではありませんので
その辺りも含めてレビューしていきたいと思います。
ネタバレなしでお送りしますので、購入検討中の方や
絶賛プレイ中の方も安心して最後までご覧いただければと思います。
では、よろしくどーぞっ!
- ポケモン ✖ オープンワールド
- ポケモン ✖ ステルスアクション
- 従来のポケモンファンへの配慮
- 新たな深みと広がりを与える「物語」と「世界観」
- ストーリー重視のシングルプレイ
- 戦略性の薄いバトル・育成システム
- まとめ:外伝だからこそできた最高の革新
ポケモン ✖ オープンワールド
大地があり、海があり、自分がいて、ポケモンがいる。
広大な世界をポケモンに乗って駆け巡り、新たなポケモンに出会い、
ゲットして育ててバトルして...
限定的ではあるものの、オープンワールド的なマップを採用したことにより
ぼくたちポケモンファンが長年思い描いていた理想が
ついに実現したような感動を本作は与えてくれました。
最初から、”見えてるところどこでも行ける”というわけではないですが
ストーリーを進め、ライドポケモンが増える度に
同じマップでも新しいエリアに行けるようになる感覚は、過去シリーズの”秘伝技”枠でありながら、その何倍も爽快感と自由度を感じられます。
拠点から各マップを選択し、ロードを挟んでシームレスなマップへ移行したり
採取・採掘、クラフトなど
明らかに「モンハン」を意識したゲームデザインは、
それらの部分においては、パクリと言われても正直仕方ないかなぁとは思います。
しかしそれによって、ゲームとしては
今までのポケモンよりも間違いなくモンハンっぽくなっているのにも関わらず
より、ユーザーのアタマの中にあった理想のポケモンゲームの形に限りなく近づいていることもまた事実です。
もちろん、他の有名なオープンワールドや3Dアクション、
それこそモンハンなんかと比べると、まだまだ作り込みが甘いと感じる部分も目立ちます。
マップの端っこの崖を登ろうとすると見えない壁にぶつかって
「これより先には進めません」と表示されてしまったり
野生のポケモンたちは、基本的に同じ場所をうろうろと徘徊しているだけだったりと
ゲームとしてのシステム的な世界が、プレイヤーのポケモン世界への没入感を
邪魔している印象があります。
(そこに道があるのに…!)
とはいえ、シリーズが本作で挑戦した
のゲームデザインは成功といって間違いないでしょう。
なんたって、2年ほど前には
剣盾のワイルドエリアでさえ一生遊べると思っていた我々にとって、
本作でヒスイの大地を踏みしめる一歩一歩が
文字通り夢のような一歩となっているわけですからね。
(あの感動を凌駕してきやがった)
ポケモン ✖ ステルスアクション
オープンワールド型の採用と並ぶ、本作の目玉的な新要素として
ステルスアクションの要素があります。
草むらに隠れて、野生のポケモンを背後から狙い撃ち!
なんとこれによって、ポケモンバトルを一切行わずに
プレイヤーが直接モンスターボールでポケモンを捕まえることができるようになりました。
離れた場所からゆっくりポケモンを観察し
ゆっくり、少しずつ、気づかれないように近づいたり
きのみを投げて注意を引き、その隙に背後に回り込んだりして
スティック操作で狙いをつけてZRでモンスターボールを投げる一連のアクションの流れは、
「メタルギア」や「アサシンクリード」などでおなじみの動きそのものです。
個人的には、世界観やBGMも相まって
「ゴーストオブツシマ」っぽいなと思いながらプレイしていました。
一見、ポケモンとは似ても似つかぬ
硬派で殺伐とした雰囲気のゲーム達に代表されるステルスアクションですが
これが本作にもたらした最大のメリットは、”テンポの良さ”です。
前述したオープンワールド型の採用により
広大なフィールドをシームレスに移動しながら、
そのまま、バトル画面に切り替わったりすることなく
シームレスにポケモンをゲットできるこのテンポの良さは素晴らしいと思います。
ポケモンゲットに成功したときの効果音や
手持ちのポケモンに経験値の入る感じも心地よく、
時間とボールの数がある限り、メイン任務そっちのけでひたすらポケモンを捕まえ続けてしまいました。
また、そういうゲーム的な側面からのメリットだけでなく
気づかれたら襲われる、という緊張感は
”ポケモンは怖い存在”とされているこの時代の雰囲気をプレイヤー自身がゲームプレイの中で感じることができるというメリットにもなっています。
ポケモンGOや、Let's Goピカブイでも
バトルなしで直接ゲットすることができましたが
本作のような緊張感のあるスタイルではありませんでした。
今回の緊張感のあるステルスアクションは
ヒスイ地方での冒険に合わせた、本作ならではの仕様と言えそうですね。
画期的でかなり良い出来だったので、今回限りとならない事を願いたいです。
従来のポケモンファンへの配慮
何度も言っていますが、広大なフィールドや
緊張感のあるアクションが新鮮な魅力となっている本作ですが
アクションは苦手だから、楽しめるか不安だなぁと
購入を見送ってしまっているポケモンファンの人達もいるかと思いますが安心してください。
本作はアクションが苦手でも大丈夫、むしろ
アクションが苦手なポケモンファンにこそ遊んで欲しいと言える内容になっています。
本来、ステルスアクションというジャンルは
アクションゲーム初心者には難しいことが多いのですが
本作はあくまでもポケモン。
シビアな操作や立ち回りは要求されませんし、物語の中で
最初にチュートリアルがありしっかり操作を覚えられるので
だれでも気軽にステルスを楽しむことができます。
さらに言えば、ほとんどの場面で
いつも通りポケモンを出して
ターン性のバトルをしながらコマンド選択でボールを投げてポケモンをゲットすることもできます。
アクションの得意な人は
シームレスにボールを投げてテンポよくポケモンを捕まえていくこともできますし
アクションの苦手な人は
1つずつバトルをして、各ポケモンのタイプ相性や技の特性を考慮しつつ
確実にゲットしてくことができるわけです。
この辺りはさすがゲームフリーク。
配慮が行き届いているなぁと感心します。
新たな深みと広がりを与える「物語」と「世界観」
さてここからは、ゲーム性というよりも
本作で描かれている「物語」や「世界観」についてです。
ダイヤモンド・パールで駆け回ったシンオウ地方の
数百年ほど前の時代である「ヒスイ地方」を舞台とした本作の物語は
ダイパを遊び込んでいる人ほど楽しめる内容になっています。
ポケモンは怖い存在とされていたり、
モンスターボールの形状が違っていたり、
主人公がギンガ団員だったり...
ネタバレになるといけないので、公式からの既出情報以上の事は
ここには書けませんが
他の地方も含めたポケモン世界全体を考察する上でも
非常に重要な作品になっているのは間違いありません。
ポケモンシリーズは、特に本編の新作が発売されるたびに
過去作とのつながりにより、その世界観を常に広げ続けてきましたが
今作はいわゆる外伝的作品であることを生かし、
時間軸的に過去の物語を描いた事で
シリーズの持つ世界観に広がり以上の「深み」をもたらしています。
「ヒスイの姿」として登場したポケモンたちは
シンオウでは絶滅してしまったのか?
だとしたらその理由は?
みたいな考察はすでにいろんなところで展開されていますが
今後さらに盛り上がっていくでしょうね。
個人的には、ダイパに登場したキャラたちの先祖と思われるキャラクターが
たくさん登場していることが印象的です。
キャラクターについては、それだけでだいぶ語れそうなので
また改めて別の記事にしようかなと思ってたりします。
ストーリー重視のシングルプレイ
ポケモンと言えば、
「殿堂入りまでがチュートリアル」
なんて言われたりもするほど
クリア後に開放される機能やエリアをフルに活用した
ポケモンの厳選・育成・そして対人での対戦が
ある種メインコンテンツとして扱われてきました。
しかし本作でのマルチ要素は
ポケモンの交換と、落とし物くらい。
完全にストーリー重視のシングルプレイゲームとして作られています。
外伝的作品は、基本的にシングルプレイメインのゲームとなる傾向がありますね。
(ポケスナは神ゲー)
対人対戦がないことに不満を持つ層も一定数いるとは思いますが
シングルプレイだからこそ、物語や世界観をじっくり楽しむことができるようになっています。
マルチの要素がないストーリー重視のゲームには
クリアするとやることがなくなってすぐに飽きてしまうものもよくありますが
本作は
メインのスト―リー以外にも確認できただけで90個のサブ任務があり
その他にも、図鑑コンプや色違い収集など
ポケモンおなじみのやり込み要素が健在で、ボリュームは十分です。
エンディングまでだけでもだいたい
20~30時間ほど、
エンディングごのスト―リーを追ったり、やり込み要素にも手を出していけば
100時間は余裕で遊べると思います。
ぼくは今のところ50時間ほどのプレイですが
たぶん200時間は平気で遊ぶような気がしてます。
戦略性の薄いバトル・育成システム
ここまでは、本作の魅力や
良くできているとおもった部分を中心に語ってきましたが
気になった部分がないわけではありません。
特にバトルについて。
本作のバトルはいわゆるCTB(カウントタイムバトル)というやつです。
基本的にはターン性のコマンドバトルですが
自分と相手のポケモンの行動順が可視化されており
それぞれの選択する行動によって
その行動順が入れ替わっていきます。
要はFFXみたいなバトルです。
このバトルシステムが全くダメ、というわけではないのですが(実際FFXのバトルはしっかり面白い)
相手の行動を読んでコマンドを選択する、従来のポケモンバトルにあった
駆け引きや戦略性は大きく失われることになりました。
さらに”もちもの”までも廃止されています。
「早業・力業」という、時代設定に雰囲気の合う新システムは
CTBを生かすという意味では悪くないですが
これがあるおかげでギリギリ、CTBが機能しているという感じで
わざわざこのシステムじゃないといけない理由は感じられません。
(このカットはかっこいい)
シングルプレイだからこそ、シングルプレイでしかできないシステムに挑戦していくことは素晴らしいと思いますが
この挑戦に関しては今回は失敗と言わざるを得ないでしょう。
どう考えても、従来のポケモンバトルの方が100倍戦略的で楽しいです。
ついでに、多対一の状況の理不尽さも不満点の1つです。
野生のポケモンとのバトルならまだ分かるんですが
数少ないNPCとのバトルの際に、相手が平気でポケモン3体出して戦うのは正直意味が分かりません。
悪者相手とかじゃなくて、ちゃんと真剣勝負しよう!みたいなノリで
多対一を強いてくるのは、キャラの人間性を疑ってしまいかねないので
その辺はちゃんと納得できる展開にしてほしかったなぁと思います。
もうひとつ気になるところはポケモンの育成について、
特に「がんばレベル」についてです。
本編シリーズの努力値的なものかと思っていたのですが
どうやら努力値と違って、全てのステータスでマックスまでがんばレベルを上げることができるようですね。
つまり育成においても、バトル同様に戦略性が薄くなっていると言えるわけです。
まぁ本編シリーズと違い、本作のメインは育成でもバトルでもなく
ポケモンゲットにあるので
そこまで致命的ではないですが、もし本編でやっていたら大炎上必至な仕様だったと思います。
まとめ:外伝だからこそできた最高の革新
というわけで今回は
「pokemon LEGENDS アルセウス」50時間プレイしたクリアレビューでした。
バトルや育成のシステムに不満はありながらも
オープンワールド型やステルスアクションの採用といった大きな挑戦が功を奏し、
「夢にまで見た理想のポケモンゲーム」がついに現実となった!
そう思わせてくれるほどの、衝撃的な名作だと思います。
大げさだと思われるでしょうか?
いやでもほんとに、ポケモンシリーズの新たな歴史がここから始まるんだと
わくわくせずにはいられない、
偉大で革命的な作品になっていると思います。
今後のpokemon LEGENDSシリーズの展開にも要注目ですね。
それでは、今日はこのへんで。
ぼくはまたヒスイに戻って図鑑完成に励みます。
またねっ。